二人でリビングでワインを飲んで
二人で洗面所で歯を磨いて
二人でクローゼットで明日の服を準備して
二人で寝る前に今日あったことをおしゃべり
そんな関係がすき
「ねえティキ、今日はどんなおしごとだったの?」
私がこう聞くとティキはどんなに眠くても私を引き寄せてほっぺたにキス。
「今日はドイツに行ったよ」
「ドイツはたのしいところ?」
「んー、仕事じゃなかったら楽しいかもな」
「おしごとだとつまんないの?」
「あぁ。仕事もつまんねぇしいねぇし楽しくねぇ」
そういうとティキは私の鎖骨辺りに顔を埋めて少し拗ねた素振りを見せた。ティキがこうやって甘えてくれるのは私と二人きりのときだけ。外では詐欺師みたいに紳士だし、家族の前ではいいお兄ちゃん。子どもみたいなティキを見るのも、頭を引き寄せて撫でてあげるのも私だけの特権。
「おしごと、がんばってね」
「やだーめんどくせー。ずっとこの部屋にいたい」
「せんねんこうにおこられちゃうよ?」
「もう怒られてもがいればいいや」
ドイツでの仕事が相当いやだったのかな?こんなにいやいやするティキは久しぶり。でもね、そんなに駄々こねてもいいことないのよ?
「またまえみたいにひきはなされちゃうよ?」
「それだけはぜってぇやだ」
少し前のことだけど、エクソシストをたくさん始末したご褒美に千年公は私に休みをくれた。久しぶりで嬉しくて自分の時間を満喫したりお買い物してたんだけどティキまでお休みって言い始めた。そのときは信じちゃったけど白の世界のほうでも楽しくやってるティキに長いお休みがもらえるはずもなく。プラハのスイートルームで二人で甘い時間を過ごしてる最中に双子乱入。ティキだけ連れていかれて1ヶ月くらい一緒の部屋で過ごせなくてティキは忙殺されかけたらしい。
「ティキとはなれたくないよ」
だからおしごとがんばってね?って言うとティキはわかってるよって言って私のおでこにキス。顔中にキスされたんじゃないかと思うくらいたくさんキスをして、最後にゆっくり唇にキスをした。
「ちゃんとおしごとしてふたりでおやすみもらおうね」
「わかったよ。、今日はもう寝ろ。11時過ぎてる」
「ほんとだ。あしたうでがにぶっちゃう」
「縁起でもねぇこと言うなよ」
はいはい。ティキにこの手の冗談は通じないってわかっててわざと言ってるんだから。ティキの不安そうな顔を見ると安心するの。私は愛されてるんだなって再確認できるの。
「ほんとに寝るぞ」
「はぁーい」
ベッドから飛びおりて部屋の電気を消して、ベッドサイドの小さなランプも消して真っ暗。手探りでティキを探すと先に目が慣れたティキが私の腕を引っ張ってくれた。されるがままに私はティキの腕の中にすっぽり収まって今度こそ寝る準備。
お互いにキスをしておやすみなさい。
今夜はおやすみ
(明日も明後日も世界が終焉を迎えても生きて私の隣にいてね、ダーリン。)
2007.10.31
title by be in love is flower様